元豊はすこしの間も小翠を忘れることはできませんでした。でも、幸いに小翠そっくりの新婦の顔を見ると、小翠を見ているようで心が慰められました。そこで、元豊は始めて知りました。小翠は元豊が後妻と結婚することをあらかじめ知っていて、先ず自分がその後妻と同じ姿になり、自分がいなくなっても、後妻が自分と過ごしていた日々の代わりになってくれるということを。
私にはこの話は聞いたあと、小翠がすごくかわいそうに思って、あまりすっきりしません。リスナーの皆さんはいかがでしょうか。いつも無邪気に笑っている小翠が、なんで母のために恩返しをし、馬鹿な男と暮らして、その病気を治して、さらに、王侍御一家の危機も何度か救ったのに、理解されず、いつも罵倒されていたのでしょうか。
最もひどいのは、最後に、自分が徐々に容貌を変え、最愛の男も他の女に譲ってしまったってことです。しかも、その可愛い容姿も、もともと自分の本来の姿ではないということですよね。元豊とその後妻のために、6,7年を過ごしたことになるんですね。