内蒙古自治区の元上都遺跡で先ごろ、中国で見つかった元代の石碑としては、身分が最も高い魏王の石碑片が出土した。
内蒙古自治区文化庁文物局の王大方局長は次のように説明した。この石碑片は高さ約50センチ、幅約30センチで、漢白玉を彫刻して作られており、上部にはとぐろを巻いた竜が刻まれ、「魏王」の文字がはっきりと篆刻されている。
王局長は、元代の「一字王」は最も位が高く、「魏王」の称号は高い身分だったことを示していると述べた。
「元史」の「諸王表」や「順宗伝」などの記載によると、魏王の名はアムガで、世祖フビライの皇太子だった裕宗チンキムの孫にあたり、彼の叔父は成宗テムル、弟は武宗カイシャンだった。
王局長によると、この石碑片は武宗カイシャンが元上都で即位したあとに、兄の魏王アムガが即位に際して勲功をあげたことをたたえて建立された可能性が高いという。