国内外の環境の複雑化を受け、中国企業が直面する最大の課題とは何か。中国企業家調査グループがこのほど発表した『企業経営者のマクロ情勢および企業経営状況に対する判断・問題・提案--2011・中国企業経営者アンケート追跡調査報告』によると、コスト増、税負担、企業の低い利益率、資金不足、外部環境の悪化が、企業が現在直面している5つの課題である。
◆課題1:コスト増
企業の経営発展における最大の課題について、「人件費増」と回答した企業経営者は79%、「エネルギー、原材料コスト増」は57.7%に達し、20の選択肢のうち1、2位を占めた。
企業の人件費について、「上昇している」と回答した企業経営者は97.4%に達し、「減少している」という回答を97.2ポイント上回った。同数値は、2010年の調査結果から、3.4ポイント増加した。企業の物資調達価格について、「上昇している」と回答した企業経営者は85.2%に達し、「減少している」を81.6ポイント上回った。同数値は、2010年の調査結果から、7.4ポイント増加した。
◆課題2:税負担
コスト増と同時に、企業経営者は税負担についても言及した。調査結果によると、「企業の税負担状況」に対する評価として、「重い」、「やや重い」と回答した企業経営者が80.6%に達し、「軽い」、「比較的軽い」は0.8%のみとなった。全体的に、2010年の調査結果を下回る評価となった。企業別で見ていくと、民間企業の評価は国有企業、外資系企業、香港・マカオ・台湾投資企業を大きく下回った。
企業が各級政府に納める国家規定以外の料金・各種資金が、企業の売り上げに占める比率について、「5%以上」と回答した企業経営者は3.7%、「1-5%」は17.2%に達した。両者の合計は2010年より4.6ポイント、2009年より9.4ポイント上昇した。
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