中国の5千年にわたる長い歴史の中で、平均寿命がわずか39歳、正常ではない死亡率が44%にもなる「古代で最も危険な職業」と呼ばれる職業がある。皇帝である。
帝位についた皇帝は表向きは栄華を極め、何でも思いのままになるように見えるが、実際は皇帝も不自由な人間なのだ。かつて学者が行った統計によると、主な王朝は辺境の小国を含み、これまで中国で出現した王朝の帝王は611人いたが、そのうち疾病や老衰といった正常な死に方で死んだものは339人、自殺や他殺など正常ではない死に方によるものは272人にのぼり、異常な状況による死亡率は44%と他の職業を大きく上回っている。
全ての皇帝のうち、誕生と逝去の年がはっきりしているものは209人で、平均寿命はわずか39歳だ。長寿を望むのは皇帝を含めた全ての人間の願いだが、享年80歳以上の皇帝は梁武帝蕭衍、宋高宗趙構、元世祖フビライ、清乾隆と女帝の武則天のわずか5人に留まる。享年70歳以上なのも漢武帝劉徹、東呉孫権、唐高祖李渊、唐玄宗李隆基、遼道宗耶律洪基、明太祖朱元璋のわずか6人となっている。逆に40歳以下の短命の皇帝は120人以上にのぼり、30歳以下で死去したものは60人以上、20歳以下のものが25人に上る。寿命が最も短かったのは東漢殤帝劉隆で、生後100日で帝位についたが、生後8カ月でこの世を去っている。
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