済平区間では、大街遺跡、大街南漢代画像石墓地、四街遺跡、盧故城墓地、小王庄墓地の発掘が行われた。そのうち斉の長城の起点に近い大街遺跡では、長城の守衛施設と関係のある遺跡が発見された。遺跡からは縦横18メートルの戦国墓も見つかった。梁済運河区間では、城子崖遺跡、梁庄遺跡、馬垓墓地、薛垓墓地の発掘が行われた。南水北調第2期文化財保護プロジェクトでは、寿光市双王城ダムの塩業遺跡と高青県の陳庄遺跡の発掘が行われ、それぞれ2008年と2009年の全国10大考古発見の一つに選ばれた。
王守功氏は次のように述べた。南水北調山東区間の発掘調査は基本的に終了したが、考古調査には多くの予測できない要素が存在する。水路建設ルートは黄河のはんらん原を通るため、土砂の堆積が比較的厚く、工事の進展にともない新たな遺跡が見つかる可能性は高い。
南水北調東ルートは棗庄、済寧、泰安、聊城、徳州などを通る。これらの地域は山東の古代文明が発達していた地域で、工事は京杭大運河を含む多くの古代文化遺跡が対象となっており、文化財保護は南水北調の重要な一部になっている。
(新華網日本語=中国通信社)