8月15日は日本の敗戦66周年にあたる。「3・11」東日本大震災後、歴史の分岐点に立つ日本はどのような道を選択するのか、これはアジアの未来にも関係してくる。
20世紀初め、日本では「大日本主義」と「小日本主義」の論争があった。日本の思想家・評論家の石橋湛山氏は、大日本主義の要は「主権線」(日本本土を指す)の防衛だけでなく、「利益線」(日本の経済利益と関係する国やその海域)の保護という軍事拡張理論だと指摘、「大日本主義は軍事力と武力征服を第一義とする軍国主義、専制主義、国家主義で、その核心は“軍事立国論”だ」と非難した。一方、「小日本主義は内政改革を通じて個人の自由と活力を促進し、産業主義に立脚することで富国富民を実現する。その核心は“産業立国論”にある」と主張した。
戦前の軍国主義が荒れ狂う中、石橋氏が主張する「小日本主義」は「痴人のたわごと」だと思われ、日本の侵略戦争の道を阻止することはできなかった。そして日本は第二次世界大戦で惨敗し、「大日本主義の幻想」は破滅するという石橋氏の予言がまさに的中した。敗戦直後、多くの日本人が国の前途を憂えていた頃、石橋氏は敗戦は「小日本主義を実現する絶好のチャンスだ」とみていた。これは戦後の日本人の思想解放の最も代表的な文言だ。