部員を指導する豊岡コーチ
雨上がりの青空が広がった17日午後3時半、中国河北省石家荘の河北師範大学の運動場に、自身の小学生野球チームが集まって来るのを待つ一人の日本人の姿があった。国際協力機構 (JICA)青年海外協力隊員の豊岡孝章(24)さんだ。豊岡さんは昨年7月から、週に5回、中国の子供たちに野球の指導を熱心に行っている。中国共産主義青年団北京市委員会の機関紙「北京青年報」(電子版)が報じた。
▽毎日笑顔の日本人コーチ
4時になると、下校したばかりの子供達が、ユニホーム姿にバットやグローブを持って勢ぞろい。豊岡コーチに挨拶したり、冗談を言ったりする子供たちに、豊岡コーチは真剣な目つきで指導を始める。しかし、子供たちは全く恐れていない様子。なぜかというと、「コーチは毎日笑顔」だからという。豊岡コーチの中国人仲間である河北師範大学付属小学校の体育教師・紀辰涛先生は「優しい豊岡コーチと厳しい自分が協力して指導すると効果がさらに上がる。豊岡コーチは『紀先生は自分より指導経験が豊富』といつも謙遜」と指摘。子供たちの姿からも、豊岡コーチが子供らに愛される存在であることが一目でわかる。子供たちにとって人生で初めて会った日本人、豊岡コーチはユーモアがあり、熱心かつまじめでカッコよく、「豊岡コーチが好きな女の先生がたくさんいる!」と語る子供もいるほどの人気ぶり。
|