第5期敦煌莫高窟中日共同保護事業は大きな研究成果を収めこのほど終了した。
敦煌研究院が8日明らかにしたところによると、中国の多くの文化財博物館の専門家からなるチームが現場視察と検討を行い、今回の保護事業を評価し、敦煌の壁画保護の基礎研究と新技術、方法の応用研究で多くの革新的成果を収めたことを確認した。
そのうち莫高窟の年代測定に初めて加速器質量分析法(AMS:Accelerator・Mass・Spectro-metry)による炭素14濃度測定法を応用し、年代判断のための実行可能な技術方法を模索した。莫高窟の顔料の由来研究に初めて鉛同位体分析法を応用し、顔料研究分野を広げた。初めて地理情報システムソフトを応用し、壁画の現状の記録、分析機能および保護過程の各種情報資料の保存・応用のデジタル化管理システムを構築した。携帯型各種機器を使い、285窟壁画の各種病害およびその分布状況の数量研究を行い、数値モデルの手段で環境と病害の関係を示した。