筆者が勤める会社は自動車部品を作っている。自動車は現在、日本にとって真の基幹産業だ。いわゆる基幹産業とは生産高が国内総生産(GDP)に占める割合にとどまらず、さらに、この産業がその他の産業をけん引しているか、また就業率への貢献度にも目を向ける必要がある。もともと日本には家電と自動車という2つの基幹産業があったが、家電産業は韓国と中国に挟み撃ちされる中、低中級品市場はほぼすべてを失い、高級デジタル製品のみが残っているが、基幹産業としての地位はすでに失われており、実際には日本の現在の基幹産業は自動車だけだ。
元旦に出勤し、すぐ関係先に新年のあいさつ回り。一通りすませた後、どの顧客も筆者の会社と大差ないことに気づいた。以前と利潤を比べると大きな差があるのはもちろんだが、注文はまだあり、単価は当然ながらますます低くなっている。それでも完全に黒字にならないというのではなく、ただ利益が下がっているのだ。
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