
2012年3月22日午後、「子連れ狼」などの名作劇画の原作者で劇漫画界の巨匠である小池一夫氏は、北京外国語大学で学生や業界関係者と漫画のことなどについて交流を行った。小池一夫氏は1959年中央大学法学部卒。弁護士を目指したが、司法試験に三度失敗。その後、農林省、外国航路の船員、ゴルフ場勤務等、さまざまな職業を経験したという。1968年頃、小池一夫氏は『少年マガジン』に、「枯れ葉の紳士録」という作品で応募。締切りを大幅に過ぎていたにも拘らず、この作品は採用された。その後、『子連れ狼』、『御用牙』、『修羅雪姫』、『忘八武士道』など、セックスとバイオレンスに満ちたアナーキーな時代劇作品を多数発表、わずか数年で劇画界に一勢力を築きあげた。また、その多くが映画化またはドラマ化され、1970年代の映画界に大きな影響を与えた。小池一夫氏は様々な実戦を通して「漫画はキャラ立てが大事だ」という理論を磨き上げ、その理論や経験などから後進の育成にも手を掛けた。1977年に「小池一夫劇画村塾」を開設、出身者には高橋留美子、原哲夫、板垣恵介、山口貴由、山本貴嗣、堀井雄二らそうそうたる名前が並ぶ。2000年、小池一夫氏は大阪芸術大学芸術学部映像学科の教授に招聘され、『小池一夫のキャラクター原論』を上梓した。
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