
街を歩いていて、マンホールに注目することはあるだろうか。日本人は、小さなマンホールに対しても独自のデザインを施す。それぞれのデザインには異なる意味と物語がある。
1.札幌市(北海道)
札幌市のマンホールに描かれた時計台は札幌の有名なランドマークで、北海道の開拓と欧米教育導入の象徴である。そして2匹の魚は富平川の鮭を表している。かつて汚染によって見ることができなくなった鮭だが、市民の力で河川を浄化、1979年に放流を再開すると、富平川に戻ってくるようになった。

2.名古屋市(愛知県)
まるでクモのようなこの奇妙な生物は、アメンボである。非常に清潔な水辺にだけ生息する昆虫だ。名古屋市の自然環境保護は非常に優秀で、千種類以上の昆虫が生息している。そのため名古屋市の下水道局は、アメンボをキャラクターにすることで名古屋市の良好な環境をアピールしている。

3.三笠市(北海道)
三笠市は炭鉱業が盛んなことから、化石も多く出土する。恐竜の化石が出土されたこともある。このマンホールの絵は、太った恐竜がオウムガイを踏みつけ、その後火山が爆発し、最後に化石になったことを表現している。

4.大鰐町(青森県)
大鰐町とワニは、本来関係はない。青森県は日本の北部に位置し、ワニは生息しないのだ。もともと「大阿弥陀」と呼ばれていたが、それが変化して「大鰐」と変わった。とはいえ現在、ワニはこの町にあるスキー場のキャラクターとして親しまれている。

5.旧石橋町(現下野市)
このマンホールには赤ずきんちゃんと狼が描かれている。グリム童話をテーマとする公園があるからだ。グリム童話の他の物語も、いたるところで見ることができる。

6.石巻市(宮城県)
石巻市のマンホールには、北上川で毎年1度行われる祭が描かれている。百年近く前、この川の両岸の人々は多くの災難に見舞われてきた。そのため毎年夏になると、亡くなった祖先を悼むとともに、時には花見大会を行うようになった。

7.福島市(福島県)
福島県のマンホールにはツツジ、サザンカ、モモの花、キク、ヤマブキの5種類の美しい野花が描かれている。

8.富士河口湖町(山梨県)
マンホールに描かれる通り、ここは富士山の眺めが一番良い場所である。春は富士山を眺めるのに最適の季節だ。

9.横浜市(神奈川県)
日本で最も早く開港した横浜は、西洋文化の流入地でもある。描かれているのはベイブリッジで、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを模したものである。背景に描かれているのは赤レンガ倉庫で、現在は観光ショッピングセンターとなっている。

10.船橋市(千葉県)
船橋市は東京湾に位置する街である。マンホールに描かれるように、かつて波をかき分けて船が進む風景が見られた
「中国網日本語版(チャイナネット)」