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「魯迅の階段教室」 |
中国人なら仙台を誰もがよく知っている。高校の国語教科書で、魯迅作「藤野先生」に登場する仙台の名を知る人は多い。仙台を訪れた中国人は、東北大学(仙台市青葉区)に来るととりわけ親しみを感じる。仙台市民の中国人に対する友好感情は特別で、これも魯迅と仙台の縁に起因する。中国共青団(中国共産主義青年団)中央の機関紙「中国青年報」が伝えた。
東北大には魯迅の足跡が深々と刻まれている。キャンパス内には魯迅像、魯迅記念展示室があり、魯迅がかつて講義を受けた「魯迅の階段教室」も保存されている。また魯迅に関する品々の数々も残されている。中国外交部新聞団として訪日した記者は、藤野先生が筆を入れた魯迅のノートを目にした。当時の藤野先生の真摯な指導の様子が感じられ、敬服した。
仙台市民は魯迅について、「魯迅は仙台の誇り」と語る。魯迅は仙台にとって初めての留学生であり、最も影響力のあった中国人留学生だった。そして何より、魯迅の批判精神と洞察力は、日本社会が自己分析する力の源泉となった。
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