敏感な韓日「軍事情報包括保護協定（GSOMIA）」は土壇場で韓国側に締結を延期されたが、その引き起こした怒りの炎は韓国の政界で激しく燃え盛り続けている。李明博大統領は2日、協定の締結を進める過程で発生した手続き上の問題を厳しく批判した。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。

　与党は2日、「政権末期に民意に背く事を推し進める」政府に反対を表明した。だが韓国外交通商省は協定を秘密裏に推し進めることが「青瓦台の指示」だったことを示唆した。与党、大統領府、政府は大混乱に陥っている。一方野党は政府が「大統領出国時に軍事協定に秘密裏に署名」との話に驚愕し、首相、外相、国防相の辞任を要求している。

　韓国政界の突然の混乱は米国の予想を大きく超えるものだった。米政府は韓日の間を取り持ち、米韓、米日同盟を真の米日韓三カ国同盟にすることを強く望んでいる。ニューヨーク・タイムズは協定が韓国国内に騒動を引き起こしたことを報じた。20世紀初めの日本による植民地支配を韓国国民は依然強く恨んでいる。反対派は李大統領を「親日」と強く非難している。韓国の政治家にとって「親日」は最も厳しい非難であり、大統領選の年であればなおさらだ。金曜日の署名延期によって米政府は、アジアのこの両同盟国間の関係がどれほど微妙で予測困難かを改めて思い知った。

　韓国の野党は韓国の貿易額の20％以上を中国が占め、米日を合わせても20％未満であることから、外交・軍事政策はこうした現実を反映すべきだと主張している。

　「人民網日本語版」