
「古典エナジー」、前回は、「老子を知ろう」というタイトルで、老子の生い立ちなどをご紹介しました。今回は「老子に教えられた成功の道」をテーマにしたいと思います。
成功、出世というものは誰でも望むことですね。もちろん、人によって成功や出世というものの理解が異なりますが、人生にとって永遠のテーマだということは、間違いないでしょう。清の時代の学者、魏源は老子の「道徳経」を解説する本を書いたことがあります。「道徳経」は「救世の書」と称えました。「救世の書」、つまり世界を救う本という事ですから、角度を変えて見ると、人々の成功を指導してくれる本でもありますね。
ぼんやりとした成功の道
成功するためには、まず、成功に至る道を探さなければなりませんね。昔なら男性にとっては職業、女性にとっては、結婚などでしょうか。どちらも真剣に考えるべきことです。楽しく人生を生きられるかどうかを決める重要な要素ですね。この人生の道というのは、老子に言わせると、哲学的な「道」になります。「道はぼんやりしたものですが、実物がある。深くて暗いものですが、その中には精神がある。その精神というものは真実のもので、ルールがある。」これはなかなか分かりにくいんですが、成功の道を例えるなら、その道はぼんやりとしていて、かすかに見え、とても探にくいですけれど、確かに存在しているという意味ですね。