パナソニックの広告を撮影するアンジェラ・ベイビー

中国人女優のアンジェラ・ベイビー（Angelababy）が広告撮影時に撮影した未発売のパナソニックGF5デジタルカメラの写真をネットに流出した。契約相手であるパナソニックは広告契約を解除し、支払済み費用900万元の返還と100万元の損害賠償を求めた。最近、この広告の責任者である麦肯•光明広告有限会社上海支社（以下は麦肯社と略称）は、パナソニックの中国部門である松下電器（中国）有限会社上海支社、松下電器（中国）有限会社に対し、北京市朝陽区人民法院にパナソニックから抗告された契約解除を無効とし、イメージガール契約の解除と広告撮影製作関連の契約を解除、及び経済的損害275万元の賠償を請求した。　

麦肯社によると、2012年2月、松下上海支社と数件の見積もりと契約などの書類を続けて契約し、女優アンジェラ・ベイビーをパナソニック製品のLUMIXシリーズと美容健康小型家電のイメージガールとして提携した。両者が締結した「スポンサー契約」では、アンジェラ・ベイビーが主演する中国映画「第一次」にパナソニックの製品であるデジタルカメラと美容家電製品を使用することになっている。両方が締結した「広告イメージガール契約」では、アンジェラ・ベイビーが中国大陸でパナソニックの企業広告と商品宣伝をすることになっている。取り扱い範囲はLUMIXシリーズと美容健康小型家電だ。また「芸能人明細書」では、アンジェラ・ベイビーのイメージガールとしての費用、製作費と映画「第一回」の追加費用の総額と明細が契約されている。　

そのほかに、パナソニックは3月1日麦肯社の製作費の一部のオファーシートを確認したが、争議が発生したため、このオファーシートと対応する「広告撮影、製作関連に関する契約」は締結していない。　

3月17日、パナソニックLUMIXシリーズの広告撮影した過程で、アンジェラ・ベイビーが携帯電話で撮影した未発売のGF5デジタルカメラの見本写真を彼女のInstagram（SNS）にアップし、この写真のネット流出を招いた。パナソニック（松下）上海支社はこの情況を発見してすぐにその夜、麦肯社にアンジェラ・ベイビーの広告撮影活動中止を通告した。3月26日、麦肯社はパナソニックからの弁護士の書状を受け、この事件はパナソニックの商業上の機密を深刻に侵犯し、マーケティング戦略と市場計画に影響を与えたことを理由に、すべての契約を解除することを告げ、支払い済み費用総額9,910,014元の返還とそして見本を漏洩した件に対し損害賠償100万元の支払いを請求した。麦肯社は仕方なく、アンジェラ・ベイビーのイメージガール活動および第三者と締結した契約を中止。今まで麦肯社が、今回のイメージガール活動の実際に支払ったサービス費用の損失額は2,751,353.67元である。　

麦肯社はアンジェラ・ベイビーのイメージガール活動と「スポンサー契約」、「広告イメージガール契約」はすでに成立しており、両者は自らの権利と義務を履行すべきであるとして、パナソニックが通告により解約することは無効であると主張している。そのため、裁判所にパナソニックの解約無効と麦肯社とパナソニック関連契約の解除、及び275万元の損害賠償を求めている。　

現在のところ、この事件は審議中である。

「中国網日本語版（チャイナネット）」