国際的格付け機関のムーディーズ・インベスターズ・サービスが3日、欧州連合(EU)の長期的格付け見通しを「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げ、将来、現在EUの「Aaa」格付けを引き下げる可能性があると警告した。
ムーディーズは声明の中で、EUの長期格付け見通しをネガティブまで引き下げたのは、主に現在のEU主要国の格付け見通しが「ネガティブ」であるからだと述べた。ムーディーズは、現在ドイツ、イギリス、フランスとオランダの格付け見通しは全てネガティブとなり、これら4ヵ国の財政予算はEU財政総予算の45%を占めていると述べた。
ムーディーズは去年10月と今年の2月、フランスとイギリスの格付け見通しをそれぞれネガティブに引き下げた後、今年7月にドイツとオランダなど本来のEU最上位格付け国の格付け見通しを、ステーブルからネガティブに引き下げた。