中国ではいま、「いかに理性的に権利を守るか」「いかに合理的に自身の愛国の情熱を示すか」がネット上で議論の焦点となっている。こうした中、安徽省合肥市在住の周◆さん(20歳女性)が出した答えは、米ニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクエアに釣魚島保護を訴える広告を出すことだった。「自腹を切っても構わない」と周さんは語る。中国人民ラジオ局(CNR)のニュースサイト「中国之声・新聞縦横」が伝えた。
手弁当によるタイムズスクエアへの広告を決めた周◆さんはこの2日間、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で一躍有名になった。
16日午後に取材に応じた周さんは広告掲載のいきさつについて、中国の実業家、陳光標氏がニューヨーク・タイムズに広告を掲載したことからインスピレーションを得たと説明。「あの日、陳光標さんがニューヨーク・タイムズに出した文章を友人の一人からメールで受け取った。膨大に転送され、非常に注目されている。とても感心して、その日の夜に『QQ(中国で人気のチャットツール)』で米国在住の友人とこの話をしていたときに、『ニューヨーク・タイムズに広告を出すにはいくら必要なの?』と冗談で聞いたら、『興味があるなら、その筋の人を紹介してあげる』と言われ、しばらくチャットして、ひな形が出来上がった。この2日間の出来事」と語った。
▽タイムズスクエアへの広告費用は10万元
-----広告は具体的にはどのような形で掲載するのか。1日の掲載回数は?掲載場所は?
「二通りあって、一つはタイムズスクエアのLED広告。月曜日に30秒のスチール広告が計8回表示される。画像は『微博(ウェイボー)』に最近更新した『ひとりの中国人の声』というもの。もう一つは米国国内ネットメディア200社に、陳光標さんが発表されたと同じような声明を中国人の名義で掲載する。ネットメディアを選んだのは紙媒体に比べ広告費が安いため。約10万元(約124万円)程度で、一部は所属している会社から支援してもらったが、ほとんどは自己負担」
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