匯豊銀行(HSBC)は10日、2012年第3四半期の新興国市場指数(EMI)を、第2四半期の53.2から52.1に引き下げ、過去1年間で最低の成長率を示した。第3四半期の新興国市場は回復が遅れており、世界貿易の疲弊を受け成長に影響が生じている。このうち、中国とブラジルの低迷が最も顕著であった。国際金融報が伝えた。
第三者機関が中国および世界の将来的な成長予想を引き下げるのは、これで3日連続となった。世界通貨基金(IMF)は9日、世界経済が再び衰退に陥るリスクが出現していると警告を発した。世界銀行も8日に報告書を発表し、中国の2012年の経済成長率の予想値を、7.7%に引き下げた。
世界の権威ある各機関が相次いで世界経済情勢に対する危機感を表明しており、初秋にも関わらず冬の訪れが感じられる。
IMFは、一部の国家の自国内に存在する問題もまた、経済成長の減速の原因となっていると指摘した。これは世界的な政策措置による経済復興を、より厳しいものとしている。IMFは中国の2012年の経済成長率を7.8%に引き下げている。これは中国政府が不動産バブルの抑制、健全な社会保障システムの構築を目指しており、一連の大規模な景気刺激策による経済成長の促進に消極的であるためだ。
某中国系銀行の関係者は、「中国は世界経済の高度成長を促すべきはないし、またその力もない。7.5%ほどの経済成長率が中国にとっては適度であり、ハードランディングが出現することもない。その他の国家も、中国の高度経済成長に対して何かを期待するべきではなく、自国に存在する問題を解決するべきだ」と指摘した。
「人民網日本語版」