転職の最盛期である9-10月、上海GMの子会社でSQP(Supplier Qualification Program)を手がける万さんは各社に履歴書を郵送し、転職により高待遇を求めている。中国経済週刊が伝えた。
万さんと同じ考えを持つ人は多い。調査によると、今年の雇用問題には「構造的インフレ」という特徴が見られた。数百万人の大学卒業生が安心して働ける企業を求め奔走する一方で、中・高級人材がより良い待遇を求め頻繁に転職しているのだ。
◆外資系企業、人材獲得に乗り出す
人材コンサルティング会社HRootの調査結果によると、中国人社員の平均離職率は15.9%に達し、世界的に見ても高い水準だという。中国企業は現在、いかに有能な人材を引きつけ、これらの人材を引き留め、仕事に対するプロ意識を高めるかという課題に直面している。
HRootの大中華区CCO兼グローバル研究センター総監の厖錦峰氏は、「大学の企業説明会で、深刻な問題が見つかった。グローバル企業は中・高級人材を必要としているが、国有企業・民間企業の将来的な発展にもこれらの人材が必要だ。外資系企業の中・高級人材を巡る競争が熾烈化しており、給与および待遇の水準が上がり続けている。そのため外資系企業の間からは、中国の人材市場でインフレが生じているのでは、と疑問視する声まで聞かれる」と指摘した。
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