これまでの10年間に、中国銀行業は発展の最盛期に達した。外部から、「窮地に追い込まれている」と言われていた中国の銀行業は株式制改革を経て、企業が上場し、更には時価総額世界トップ10行の仲間入りも果たした。監督・管理システムに関しては、積極的に「バーゼル条約」に加盟し、国際基準に則った管理体制を導入している。5日付中国証券報が伝えた。
今後の新たな10年間、中国経済は尚も比較的速い成長を保つと見られており、中国銀行業の見通しもまた楽観視されている。
◆イノベーションとモデルチェンジの推進
これまでの10年間、銀行業の成長は規模の拡大が中心だった。データによると、2003年末、銀行業の総資産は27兆6400億元、貸付総額は13兆7100億元。2012年9月末には、銀行の総資産は126兆4000億元、負債総額は118兆2000億元に達した。安定した金利差は商業銀行の主な収益源である。
今後10年間、このような発展モデルは種々の要因が影響し、継続することが困難だ。中国の経済成長の基準点低下、直接融資の日増しの増加、金利の市場化改革後の金利差縮小、資本のリスク管理の強化などの要素によって、商業銀行は新たな成長モデルの模索を迫られている。