かつて繁栄を誇っていた日本の電子企業は今ではすっかり力を失っている。2010年に入ってから、科学技術産業の盛り上がり、モバイルインターネットを中心とする革新の波が押し寄せ、ソニー、パナソニック、シャープなどの従来の電子機器大手は、時代の波に乗り遅れ、タイミングを見失い、業績低迷が加速、市場シェアも著しく低下している。日本の電子企業は迫り来る淘汰の荒波に直面しているようだ。
最新の情報によると、欧州系格付け会社フィッチ・レーティングスは11月22日、ソニーとパナソニックの長期信用格付けを引き下げた。ソニーは3段階下の「BB-」、パナソニックは2段階下の「BB」、両者とも投資に適さないとされる「ジャンク級(投機的な水準)」に引き下げられ、既に「B-」に格下げされていたシャープに仲間が増えたわけである。
窮地に立たされている電子大手3社、ここに更に円高が追い討ちをかけようものなら、もはや目も背けたくなるような現実だろう。実際、3社の主要事業は競争力に欠け、主力製品は先進性を失い、市場でのけん引力になれなかったことが、厳しい業績を招いた主な要因である。
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