1日午後5時ごろ、試乗者の唐永康氏と米涛氏はカプセルを出て、久しぶりに自然界の空気を吸った。二人はそれまで30日間に渡り、北京航天城の密閉試験カプセル内で化学試験を行なっていた。中国青年報が伝えた。
これは中国第3世代生態系生命維持システム試験の現場だ。中国航天員センターの鄭一兵チーフエンジニアは、「試験の成功により、中国の宇宙飛行士は宇宙空間で植えた新鮮な野菜を口にし、植物により酸素を供給できるようになる可能性が生まれた」と指摘した。
複数乗組員による長距離・遠距離の宇宙探査、地球以外の星の定住・開発は、宇宙技術発展の必然的な方向性だ。閉鎖生態系生命維持システムの構築は、宇宙空間における生命保障問題を解決する根本的な手段だ。鄭氏は「神舟九号や天宮に搭載されていたのは、携帯式の酸素供給システムで、酸素を再生することはできなかった。今回試験を行った閉鎖生態系生命維持システムは、生物再生式生態系生命維持システムとも呼ばれる。その最大の特徴は、物質の密閉性が高く、システム内の食物・酸素・水などの基本的な生命維持物質のすべての再生が可能である点だ。これにより地球上での補給作業を減少し、乗組員に対して新鮮なグリーン環境を提供し、心理状態を調節できるようになる」と説明した。
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