あるアンケート調査によると、民間企業の8割の「富二代」(富裕層の二代目)は、プレッシャー、責任、結婚問題等に苦しんでいるという。これらの「高富帥」(背が高く裕福なイケメン)にとっては楽しいはずの創業が、今や彼らの心配事になっている。銭江晩報が伝えた。
浙江大学杭州OB会「楽創会」が先週設立された。浙江省康恩貝製薬股フン有限公司の胡季強董事長、浙江貝因美科工貿股フン有限公司の黄小強董事長、盾安集団の呉子富総裁ら浙江省の20数名の有名経営者が、創業講師として招聘された。この浙江大学管理学院の優秀な教員、浙江大学杭州OB会に基づく活動の場は、企業化運営を実行し、民間企業の経営者の二代目を対象にサービスを提供する。
◆80%の富二代が「苦しい」と回答
浙江省の富二代は、どのような集団だろうか。浙江大学管理学院がこのほど、浙江省の富二代を対象に実施したアンケート調査は、彼らの実情を反映した。アンケート調査の品質を確保するため、調査対象は満18歳以上の富二代に絞られた。
アンケートの統計データを分析すると、中国の富二代は比較的若く、18-35歳に集中している。特に26-30歳が35%と高い比率を占める。富二代の学歴はいずれも高く、大学本科以上の学歴を持つ人が87%を占めた。富二代は海外教育を重視しており、44%は海外留学経験を持つ。そのうち64%は専攻科目として、経済管理・商業管理を選択した。彼らの多くはこのような教育背景により、親の世代よりも開放的な考えを持ち、生活の質と自らの発展をより重視している。
親の後を継ぐか、それとも創業するか。浙江省の富二代は創業に意欲的で、約52%が自主創業を選択した。富二代は自己価値の証明、創業経歴の蓄積、両親の企業に興味を感じない等の理由から、自主創業を選択している。一般人と異なり、富二代は創業のハードルを越えやすい。富二代の創業資金は、50-100万元(約650-1300万円)が53%、100-200万元(約1300-2600万円)が22%、50万元以下が25%となった。
調査によると、富二代の80%はしばしば「苦しい」と感じると回答した。このうち45%は、プレッシャー、責任、結婚問題、時間の不足を訴えており、両親との考え方の違いによる対立に苦しんでいる。彼らの多くは、社会という舞台の中心に向かう青年たちだ。彼らは一人っ子がほとんどであり、また多くが海外留学経験を持つため、本国での交友範囲が狭く、親の世代の創業当時よりも寂しさが目立つ。そのため彼らは成人後、その他の人々よりも強く交流を求める傾向がある。
◆楽しみながら創業
浙江大学OB会楽創会の盧艶峰秘書長は、「創業をする富二代に寂しさを感じさせないことはできるか。この創業者のすべてを奮い立たせる概念は、これまでも重ねて提唱されてきた」と語った。
盧秘書長は、「楽創という言葉の、楽と創は切り離すことができない。チェーンホテル・隠居西湖を創設した黄厳氏は、小型の高級ホテルに宿泊することが好きで、自らの企業を創設した。中天模型有限公司の創業者の馮鋭氏は、幼い頃から航空機の模型を組み立てることが好きで、小学校6年生の時に省級航空機模型コンクールで1等賞を獲得し、5年連続で世界一に輝いている。これはまさに、この世代の特徴だ。楽しむばかりか、それにより成果を収め、一つの産業を形成している。これらの創業者は自ら楽しむだけではなく、楽創会の会員と共に楽しんで欲しい」と話した。
楽創会はまた創業の公衆サービスの場として、法律コンサルティング、経営マネジメント、金融管理、マーケティング、投融資等の専門家により専門チームを結成し、会員を支援する。(編集YF)
「人民網日本語版」