国連貿易開発会議(UNCTAD)は23日、「世界投資報告書」を発表し、2012年の世界の海外直接投資が2009年の低水準とほぼ同レベルのおよそ1兆3000億ドルに留まったことを明らかにしました。
これについて、国連貿易開発会議国際投資協定室の責任者である海外投資専門家の詹暁寧氏は「2012年、途上国と先進国への海外直接投資はそれぞれ6800億ドルと5489億ドルとなり、途上国が初めて先進国を上回った。低迷が長引く世界経済、ユーロ圏の債務危機、米国の『財政の崖』問題、一部の国家での保護主義の高まりなど、不確定要素が海外直接投資の回復を抑え込んでいる。主要先進国と世界金融システムは構造的問題を抱えており、マクロ経済環境の悪化が一層深刻化する可能性もある。また、各国で投資制限が拡大されるなど、世界の海外直接投資のリスクは高まる一方である。これらのリスクが持続すれば、海外直接投資の回復は一層遅れるだろう」との懸念を示しました。「中国国際放送局」(ジョウ、中原)
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