中国人民解放軍国防科学技術大学(略称は国防科技大学)の電子科学・工程学院が約10年間の研究を経て開発した人体静脈特徴認証システムが7件の特許を取得し、実際に使用されることになった。同システムは、セキュリティー問題の専門家から「国内高級セキュリティーシステムの空白を埋めた」と認められた。これは中国の生体認証技術分野における画期的な進展だ。科技日報が伝えた。
血液中のヘム鉄錯体は赤外線を吸収するという特徴を持つ。同システムは、近赤外線を感知する小型カメラを用いて指を撮影することで、血管の見えにくい部分を照らし、画像を得ることができる。血管の画像にデジタル処理を行えば、その構造的な特徴が身分認証の根拠となる。国防科技大学の実験室において、記者は指紋認証装置に似た静脈認証装置を目にした。事前に静脈データを入力しておけば、指をその中に入れるだけで(接触する必要はない)、金庫を開くことが可能だ。
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