最近、ルーブルの為替相場に変動が生じ、ロシア政府は外国為替市場安定のため一連の措置を講じた。一部のアナリストはロシア経済に「手に汗を握り」、ロシアの包括的・戦略的協力パートナーである中国に視線を向け、中露関係の行方に注目している。(人民日報「鐘声」国際論評)

　ロシアのプーチン大統領は18日の記者会見で露中関係と双方協力の成果を再び高く評価し、露中関係の発展に強い自信を示した。確かに中露関係は国際情勢によって左右されていない。両国の平等互恵の協力は現在の情勢においてなおさらに重要であり、中露関係は引き続き着実に前進する。

　中露関係を熟知する人なら誰しも、習近平主席が昨年3月にモスクワで講演した際に「高水準で強力な中露関係は、中露双方の利益に合致するのみならず、国際戦略バランスと世界の平和・安定を維持するうえでの重要な保障でもある」と指摘したことを覚えている。プーチン大統領も人民日報への寄稿で「露中両国は互いに様々な偏見や先入観を抱いていない。これは露中関係が非常に安定しており、眼前の情勢の影響を受けないことを意味している。この点は安定と相互信頼を明らかに欠く現在の世界において非常に尊いことだ」と指摘した。これは中露双方の相手国との関係に対する正しい認識であり、両国関係に強固な基礎があることを存分に示している。

　20年余りの模索と発展を経て、すでに中露関係は広範な政治的、経済的、社会的基礎を備えている。その発展は独立し、成熟し、堅固であり、自らの軌跡と論理性を備える。習主席が2年続けてロシアを最初の訪問国に選び、今年プーチン大統領と5回会談したことは、両国関係の水準の高さと特殊性をはっきりと示している。指導者のトップレベルデザイン、戦略先導の役割が一層明らかとなっている。

　両国の経済協力は今年実り豊かな成果を挙げた。中露間の貿易額は年1000億ドルに近づこうとしている。中国は4年連続でロシア最大の貿易相手国となり、1～8月の対露直接投資は73%増加した。中露の経済・貿易協力は単なる貿易から共同研究、共同開発へのモデル転換を急速に進め、両国経済の補完性を大きく活性化し、両国の実業界に確かな利益を与えた。