新たに就任したカーター国防長官が日本と韓国を訪問し、両国の米軍の部隊を視察した。
カーター氏は2月中旬にオバマ政権にとって4人目の国防長官となってから、初めてアジアを訪問した。それまでカーター氏は演説の中で、アジア太平洋リバランス戦略の新たな発展を促し、初のアジア歴訪の基調を定めると力強く述べていた。
カーター氏は訪日中、強気の姿勢を示した。カーター氏は日本との防衛協力指針の改正について、「集団的自衛権」という敏感な話題に公然と触れた。その後さらに釣魚島や南中国海などの中国に関連する問題で暴言を吐き、無責任な発言をした。
カーター氏は訪韓中、朝鮮半島と地域の安全問題を巡り、韓国との密接な軍事協力を強化すると約束した。韓国と日本の争いが絶えぬ歴史問題について、カーター氏は地域内に残された歴史問題を尊重し、米日韓による軍事・情報分野の協力を力強く推進すると表明した。
カーター氏の訪日中、日本政府が後ろ盾を得て有頂天になったことに注意が必要だ。まずはこの機に乗じて新たな中学校用の歴史教科書の改訂案を発表し、歴史を歪曲し、戦争の罪を洗い落とそうと試みた。その後さらに本年度の外交青書を発表し、世界平和への貢献を標榜し、領土係争を誇張した。
米国はアジア太平洋リバランス戦略の動きとして、このほどオーストラリアやフィリピンと手を結び、中国の南中国海にほど近いフィリピンのルソン島とパラワン島で、堂々と合同軍事演習を行った。カーター氏は5月にインドを訪れ、シンガポールで開催されるシャングリラ会合に出席し、インド、シンガポール、アジア太平洋のその他の同盟国との関係を深化させる予定だ。
米国は地域の軍事同盟を強化し、アジア太平洋における経済的影響力を維持するため、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉終了を促している。
カーター氏は、力強く建設的な米中関係の構築は世界の安全と繁栄のため極めて重要であると表明した。しかし上述したアジア太平洋リバランスの措置からは、米国が中国を注視する意図が透けて見える。
中国外交部の華春瑩報道官は米国の動きに対して、「米国は発言と行動を慎み、地域の平和と安定に背くのではなく、これに寄与することを行うべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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