中国共産党創建90周年を迎え、全国各地では、革命歌の合唱や関連書籍の閲読、革命映画の鑑賞、革命をテーマとした特別講座の開催など革命文化活動が盛んに行われている。環球民情調査センターは、中国一般市民の紅色文化(共産党精神)発揚に対する考え方や紅色文化に対する愛着度を明らかにする目的で、6月25日から29日までの期間、電話とオンラインを併用した世論調査を実施、有効回答アンケート2371組を回収した。以下は調査結果の概要。1日付の「環球時報」が伝えた。
▽映画「建党偉業」について
「とても見たい」と答えた人は全体の55.7%、このうち12.4%が「すでに見た」、21.0%が「必ず見る」、22.3%が「たぶん見る」と答えた。見たい理由については、見たいと答えた1320人中、「歴史を再認識し、党に対する理解と知識を深めたい」が58.8%、「紅色文化が好き」が29.9%、「思想道徳教育のため子どもに見させたい」が16.9%、「映画鑑賞が趣味」が11.3%だった。「映画に出演しているスターたちを見たい」や「周りの人の影響を受けた」などその他の選択肢は軒並み10%未満だった。
▽「紅色文化活動」について
回答者の59.0%は、さまざまな形で紅色文化活動に参加した経験があった。「紅色文化活動に意義はあるか?」との質問に対し、「意義がある」とした人は73.8%だった。紅色文化活動の意義について細かく掘り下げると、「愛国主義教育の強化に有益」が48.5%、「公民の思想道徳教育、特に青少年の思想道徳教育の強化に有益」が42.9%。このほか、「さらに高いレベルの世界観、人生観、価値観の提唱に有利」「優秀な伝統文化の発揚・普及に有利」「今の社会に蔓延しているさまざまな腐敗や堕落した文化を排斥、一掃するのに有利」「人々の精神・文化生活をさらに豊かにするのに有利」などの意見もあった。
▽発揚と継承に最も値する精神とは 「紅色文化精神のうち、発揚・継承に最も値するものは?」との質問に対し、80.6%が「発揚・継承に値するものがある」と肯定した。このうち、「祖国への愛」が45.2%、「刻苦奮闘」が35.9%、「無私の貢献」が30.8%、「友愛と団結」が28.4%、「犠牲になることを恐れない」が24.2%だった。 また、「苦労をいとわない(18.8%)」と「共産主義の理想(18.6%)」と答えた人も2割近くに達した。
▽「紅色文化発揚」は時代遅れか
「紅色文化の発揚はもはや時代遅れだ」という考え方について、「賛成しない」が64.1%、「賛成する」が24.4%、「わからない、どちらとも言えない」が11.5%だった。
中国社会科学院文化研究センターの張暁明研究員は6月30日、今回の調査結果について次の通りコメントした。
調査結果から、紅色文化に対する民衆の参加度、活動の重要意義への認識度、紅色文化に内包される精神への理解度はいずれも非常に高いことがうかがえる。これは、一般民衆が共産党創設期の歴史を全体的に肯定している現れだ。新中国は、この歴史から歩き出した。歴史を否定することはつまり、現在の一切も否定することになる。また、中国社会が長年の間、広く伝えてきた歴史は、人々の心の奥深くに浸透しており、今回の調査結果は予想外のものではない。また、回答から、紅色文化精神に対する国民の理解が極めて多様化している傾向が見て取れる。現代の人々の「紅色」に対する理解は、従来のものとかなり異なり、イデオロギーを越えるまでとなっている。人々の心の中の「紅色」は、極めてバラエティに富んでいる。(編集KM)
「人民網日本語版」
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