日本文学でも楊貴妃が注目されており、「源氏物語」の他に「渓嵐拾葉集」で楊貴妃が取り上げられている。また「今昔物語」などでも楊貴妃を題材とする物語がたくさんある。日本の伝統劇でも、玄宗・李隆基と楊貴妃の恋物語は定番の演目である。14世紀中葉に金春禅竹が創作した能楽「楊貴妃」は現在でも上演されている。玄宗・李隆基と楊貴妃の悲恋の物語は、「もののあはれ」や「幽玄」といった日本の美意識と非常にマッチしており、日本人の間で広く愛されている。この劇のいたるところから、日本人が慕ってきたのは楊貴妃の持つ天性の美貌と、その美しい舞い、そして彼女の恋物語であることが分かる。
白居易の「長恨歌」を、多くの中国人が風刺詩として読んだが、日本人は愛情詩として理解してきた。立場が違えば理解も異なるのだ。「長恨歌」は日本人の想像力を掻き立てた。日本人から見た楊貴妃は大唐の妃であり、美の化身であり、極端な例では熱田神社で奉納される「熱田大明神」なのである。楊貴妃は唐の代名詞であり、日本人の楊貴妃に対する愛情は唐文化に対する崇拝に負けずとも劣らないものだった。そして神話になった楊貴妃と唐文化は、現在でも日本で受け継がれている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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