今年は、春節前後には34億人が帰省のために移動すると予測される中国。帰省中に、親戚や友人の家を訪問する人も多い。普段は実家から遠く離れた場所で働いている人が多く、貴重な再会の時間となるのだが、1年の間に得た成果を見せることを期待されるため、重いプレッシャーの種ともなる。そのため、せっかくの休み中に、「どうしてまだ結婚して子供を産まないのか」と耳にタコができるほど聞かれるよりも、容姿も振る舞いも良い「彼氏」を連れて帰省した方がいいと考える女性が多い。春節を過ぎれば、家族らは二度とその「彼氏」に会うこともないのだから。
女性が「彼氏」をレンタルするのにもいろいろな理由がある。周さんによると、「離婚した女性、今の彼と別れたい女性、両親を満足させたい女性」などだ。ネット上の周さんのプロフィールには「健康でタバコやお酒、麻雀など不健全な習慣はなし。もちろん要望には応える」など、非常に体裁のいい売り文句が並ぶ。周さんによると「お客様は神様」がサービスのモットーで、「手をつないだり、抱擁、ほほやおでこへのキスは無料」。ただ、「同じベッドで寝るのは不可」、唇へのキスも慎重に検討するという。
「レンタル彼氏」を利用する女性の多くは、単に両親の機嫌を取りたいからで、その場しのぎのために実際の彼氏を作ることには興味がなく、ある女性は「両親が満足してくれるだけで、私のストレスも減る」と語る。では「レンタル」が本当の恋愛に発展することもあるのだろうか。周さんは「その可能性は極めて低い」とし、その理由として、「『彼氏』のレンタル費用を出せる女性は普通、自分とは住む世界が違う」と述べる。「稼ぎの悪い若い男性は恋愛もできないのが中国の現実」なのだ。
「人民網日本語版」
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