車で約1時間かけて清掃ボランティアに参加した橘定昭さん(70)は、「最近の世論調査では、日本人の8割が中国に対して悪い印象を持っているようだが、自分は決してその中の1人ではない。日本人は、主にメディアを通じて中国の事を知るにとどまっている。しかし、中国人と実際向かい合って交流した日本人は軒並み、中国は、日本のメディアが報じるような中国ではないと感じ、中国が好きになる。今回の清掃ボランティアを中国人留学生が実施したことに、私は大変感動している。このようなイベントに参加する日本人の若者が今後もっと増えればと願っている。そうなれば、中日交流と相互理解はますます深まるだろう」と述べた。傍にいた増井敦さんも、「今回のような有意義なイベントについて、日本のメディアは事前に報じることはなかったことは、大変残念なことだ。中国人が日本で行う友好イベントについて、日本のメディアが今後もっと報じるよう望んでいる。これは、両国の国民感情を改善する上で、大変重要な役割を果たすだろう」と感想を漏らした。

　ゴミ袋の管理を担当した中国人留学生によると、千葉商科大学に通う女子留学生は、ゴミ袋4袋分のゴミを拾ったという。彼女に何袋分のゴミを拾ったか尋ねてみたところ、恥ずかしそうに、「ゴミ袋の数は数えていない」と答えた。彼女は、もともとこの日は学費稼ぎのためにアルバイトに行く予定だったが、休みを取って清掃ボランティアに参加したという。

　午後1時ごろ、大・小取り交ぜ50以上のゴミ袋が1カ所に集められ、長さ1.1キロメートルに及ぶ長い砂浜は、元通り美しくなった。砂浜を後にする前、多くの留学生がカメラや携帯電話を取り出し、この日の活動の成果を撮影した。活動に参加する中国人留学生や日本人がもっと増えるよう、これらの写真を中国版ツイッター「微博」に投稿するという。

　海岸の管理にあたる「千葉市緑の協会」大森さんは、「台風が通過した直後で、海岸にはゴミが増えていた。中国人留学生は、タイミング良く登場してくれた『救いの神』だ。今回の清掃活動が行われていなかったら、2人の管理人が砂浜の掃除を終えるのに3日はかかっただろう。中国人留学生のみなさんのおかげで、千葉の海辺に美しさが戻った」と話した。

　｢人民網日本語版｣