1月7日は安倍政権の2013年の仕事始めだった。この日の午前、安倍首相は自民党の全体会議で、問題となっている「君が代」を斉唱し、「まさに日本を取り戻す第一歩を踏みしめることができた」と新年の仕事始めを宣言した。安倍内閣は兵力・軍備・国防予算を拡充するため防衛計画の大綱を改正する方針を固めた。
「君が代」はかつて日本の軍国主義がアジアを蹂躙したときに使われた曲であることから軍国主義の象徴とされ、日本国内でも強い反感を抱く人が少なくない。安倍内閣が自らのイメージをと軍国主義の象徴と結びつけ、軍拡政策を推進することは、日本が進めてきた右傾政策の延長であり、軍事化の新しい表現と受け取れる。さらに自身の右翼的イメージをアピールするだけでなく、国際社会にも危険な信号を発した。
戦争の罪を認めた「村山談話」の見直し、日米同盟強化、国土防衛強化、麻生太郎副首相のミャンマーでの日本侵略軍墓地参拝、安倍首相の「君が代」斉唱・・・・。安倍内閣発足後の歴史否定や戦後の国際秩序に挑戦する一連の集中的動きは右傾化、軍事化を加速させるより危険な日本を世界は知らしめた。
昨年末の首相就任後、安倍氏は小野寺五典防衛相に、「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を改正し、自衛隊の機能と抑止力の強化するよう求めた。大綱改正を通じて戦後に制定された平和憲法を改正し、同盟国が攻撃されたとき自衛隊が反撃に協力できるようにするねらいがある。改正が実現すれば、自衛隊が海外で国際的な安全保障活動に参加する根拠となり、「相互防衛」から「世界的干渉」への自衛隊の戦略転換が始動し、日本の軍事戦略拡張に大きな扉は開かれる。
こうした中、日本は周辺の安全情勢の複雑化、悪化を理由に、積極的に軍事費を増やしている。報道によれば、2013年度の軍事費は2%増の4兆7000万円超で、日本が軍事費を増やしたのは11年ぶりだ。
安倍政権は「正常な国家」になるという旗印を掲げつつ、右翼政策への追求がみられ、国際社会の懸念と不安をあおっている。日本の右傾化にブレーキがかからなければ、アジア太平洋地域の安全にとって非常に不安定な要素となり、地域および世界に大きな危険をもたらす可能性がある。(作者:国防大学 崔向華氏、李大光氏)
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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