レアアース最大手・包鋼稀土がこのほど発表した業績予想によると、当社の2012年度の純利益は、前年比50―60%減になる見通しだ。同社の2011年の純利益は34億7800万元に達しており、前年同期比363.33%という驚異的な増加率を記録した。
同社は公告の中で、「2012年度の原材料・補助材料の調達コストが上昇し、各種レアアース商品価格が大幅に低下し、市場の取引量が前年比で減少したため、通年の業績が悪化した」と表明した。
中色股フン、厦門タングステン業、五鉱発展集団公司、広晟有色金属などの各社の純利益も、約50%減少した。中色股フンは業績予想の中で、「2012年の上場企業株主に属する純利益は、前年同期比49.52%減の1億9851万4500元となった。純利益減少は、非鉄金属(レアアースを含む)価格の低下が、当社の主業務の粗利率に影響したことが主因だ」とした。
◆年内の好転は困難
大手レアアース企業の業績が大幅に悪化したのみならず、業界内の中小企業も困難な経営を強いられている。大口商品情報を提供する生意社の調査によると、レアアース川上精製・分離企業の過去数ヶ月の稼働率は30%未満に低下しており、川下の永久磁石・発光材料などの企業にも全面的な稼働停止が生じている。
|