中華圏最大級の映画祭で「香港版アカデミー賞」と呼ばれる「第32回香港電影(映画)金像奨」の各ノミネートリストがこのほど、発表された。授賞式は4月21日に開催される。遼寧日報が報じた。
■最優秀作品賞ノミネート5作品中4作品が大陸部・香港の合作
今年、最優秀作品賞である「金像奨」の候補となったのは、香港らしいコメディー映画「低俗喜劇(Vulgaria)」やアクション映画「車手(Motorway)」、台湾の人気アーティストの周杰倫(ジェイ・チョウ)主演で話題だった「ブラッド・ウェポン(原題・逆戦)」、ポリス・アクション映画「寒戦(Cold War)」、サスペンスアクション「消失的子弾(The Bullet Vanishes)」の5作品で、香港色一色となった。しかし、「寒戦」以外はいずれも、香港と大陸部の合作映画であるため、香港映画界の低迷を表しているとの見方もある。また、彭浩翔(パン・ホーチョン)監督が旗を振り、鄭中基(ロナルドチェン)が主演を務めた「低俗喜劇」だけが、大陸部の市場を考慮せずに製作された作品で、同奨の陳嘉上・主席は「ノミネートリストは、合作が香港映画を救うという、香港映画界の現状を浮き彫りにしている」と指摘した。
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