世界的な粉ミルク購入制限はすでに英国にまで拡大した。英紙フィナンシャル・タイムズは9日付で、英国の一部スーパーが4月から乳児用粉ミルクの購入を2缶までに制限したことを報じた。これまでにドイツ、ニュージーランド、オーストラリアなどが粉ミルク購入制限を相次いで施行している。西側諸国がこうした措置を打ち出した主たる原因は、海外ブランドの粉ミルクに対する中国の需要が「恐ろしいほど大きい」ことにあるとの見方がある。国際金融報が伝えた。
記事によると英国の多くの大手スーパーマーケットが粉ミルクの購入を1人1日2缶までに制限している。記者がこうしたスーパーを取材してみると、商品棚にはすでに購入制限の告知が張ってあった。あるスーパーの担当者に理由をたずねると、「本部の決定」との答が返ってきた。
英小売業協会のスポークスマンはフィナンシャル・タイムズの取材に、こうした規定はメーカー側の要請を受けて打ち出されたものとの見方を示した。メーカーは組織的な顧客グループが大挙して粉ミルクを購入し、輸出することで、企業の利益を損なっていると考えているのだという。
オーストラリアでは約2カ月前に、大手ショッピングセンターや薬品・保健品店が粉ミルクの購入を1人4缶までに制限した。この他、ドイツ税関は中国人が中国に送ることのできる粉ミルクを通常1回5点までに制限している。
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