「都市の顔」といわれるタクシー。タクシーの発展は、都市の発展をそのまま反映している。黄色い軽ワゴン車に始まり、「夏利(シャレード)」「富康(フーカン)」「捷達(ジェッタ)」の御三家時代、「北京現代(ヒュンタイ)」の全盛時代を経て、今やハイブリッドカーやバリアフリー車も登場した北京タクシーは、30年の歩みを経て現在に至っている。北京タクシーの料金が30年でいかなる変遷を辿ってきたのか、振り返ってみよう。中国網(チャイナネット)が報じた。
○1984-1996年
北京市にタクシーが登場したのは、1980年代末。当時、タクシーを使う人といえば、地元以外の人と外国人の「両外」に限られていた。乗車料金もかなり高かった。1984年から1996年までのタクシー料金は、10キロメートルあたり10元(約150円)、主要車種は、「面的」と呼ばれた黄色いワゴン車だった。「面的」は、乗客の数が定員に達して初めて出発するのが一般的で、冬は良いが、夏の車内は極めて暑い上、車内には独特の不快臭が漂っていた。しかし、当時の物質的条件を考えると、乗客はそのような劣悪な車内環境に耐えるしかなかった。
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