習近平国家主席は昨日、訪中したケリー米国務長官と会談した。ケリー長官は今年訪中した米国最高クラスの高官だ。ケリー長官の今回の訪中は、主に習主席の今年9月の訪米、および来月ワシントンで開かれる中米戦略経済対話の地ならしを目的とした。しかし米国の一部のタカ派勢力は、中国の南中国海における人工島の埋立工事を喧伝し、対抗を煽った。17日の会談に関する国内外メディアの報道には、双方が南中国海問題に直接触れたとする内容が見られなかった。
習主席は17日、ケリー長官に対して「広大な太平洋には、中米という二つの大国を受け入れる十分なスペースがある」と発言し、各メディアに転載された。シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、「今回の会談は、『習主席とケリー長官が南中国海の緊張を緩和』という結論を導き出した。南中国海の係争は二つの超大国の対抗と懸念を引き起こしている。習主席はケリー長官に対して、二国間関係を損ねぬ方法により係争を処理すべきだと伝えた」と報じた。
「ケリー長官の訪中で、双方は海洋・領土問題を対話により解決する重要性を確認した。しかし双方は、米国と中国の小さな隣国が懸念する埋立工事について、譲歩する兆しを見せなかった」AP通信は17日、会談の別の面に注目し、「南中国海問題では意見の大きな食い違いがあるが、ケリー長官と王毅外相はその他の面で進展を実現した。これには主に気候変動、テロ対策、6月の米中戦略経済対話、9月の習主席の訪米の準備が含まれる」と報じた。韓国・聯合ニュースは、「ケリー長官は南中国海など、中国の核心的な利益に手出しをするなという、婉曲的なメッセージを受け取った」と伝えた。
食い違いの印象を薄れさせたことは、中米にとってウィンウィンの措置だった。独紙ディ・ヴェルトの中国駐在記者は、「ケリー長官は中国で、最も敏感な問題に軽く触れるに留まった。中国は強硬な発言をしたが、島嶼の係争を解決するため努力すると約束した。世界で最も大きな2国には係争や食い違いが多くあるが、それよりも協力を重視している。特に習主席は9月に訪米を予定している。双方の首脳は新型大国関係の構築を願っている。これはさまざまな問題の解消を促す」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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