中国から「中国以外で雷軍という名前を知る人はあまりいないが、アップルのクックCEOの名前なら誰でも知っている」(米経済紙フォーブス、5月16日) しかし実際のところ、45歳でハイテク企業の小米(シャオミ)を創設した雷軍は、わずか4年間で同社を中国におけるスマートフォン販売量ナンバーワンの会社に押し上げた。ゼロから業界のトップに上り詰めた同社のような例は中国ではめずらしくない。
この10年間に中国の企業は急速に成長した。それによって生まれた大富豪の数も、米国を除いて世界のどの国よりも多い。そして今、小米のように人口が世界一の大国―中国―で人気を勝ち得た新興産業の影響力は、世界の市場に広がろうとしている。
これまでの中国は一次産品や安価な輸出製品で成長してきた。しかし現在状況は大きく変化している。そしてその新しい中国経済をリードするのはベンチャー企業、新興企業であり、かつての不動産業や国有企業ではない。中国の10%成長の時代は終わったが、これは製造するものが、いわば玩具からスマホに変わったためだ。構造転換の時代にあっては、成長率は低下するが、新たな利益創造力は急速に高まる。成熟に向かっているともいえる。これまでの世界ブランドであったシスコやアップルも経済が急速に発展するアジアでは新しい競争を強いられることになる。
中国の企業は食器やテレビ、電気通信の分野ですでに海外の同業メーカーに脅威を与えてる。またコンピュータ、工業設備、自動車部品、医療設備などの分野でも、この10年足らずの間に強力なライバルとして名乗りを挙げている。中国経済に詳しい香港の高風コンサルタントの謝CEOは「中国経済を革新するのはインターネット関係の新興企業である。彼らは真似ではない新たな「創造」を志している。WhatsAppのような新しいアプリを開発するのは、アメリカではなく中国であろう」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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