ロシアのアントノフ国防次官は30日、シャングリラ会合に出席した際に、露中両国が日本海での軍事演習を計画中だと述べた。露中両国の「海上連合2015」の第1段階が5月21日に終了しており、第2段階は8月に日本海で実施される予定だ。ロシアのインテルファクス通信が5月30日に伝えた。

　アントノフ国防次官は、「第1段階の演習において、ミサイル巡洋艦『モスクワ』を含む露中両国の9隻の軍艦が、地中海の軍事演習に参加した。双方の協力作戦の訓練、大洋の航行の安全保障、両国間の実務的な協力の強化が演習の任務となった。露中両国は8月の日本海の演習で、両国の太平洋海域における協力、テロリストおよび海賊との戦いを可能とする」と発言した。

　ロシアの軍事専門家は、「露中の地中海の『海上連合2015』に参加した艦隊は演習中、対空・対潜・通信連絡などの訓練を実施し、両国海軍の共同作戦能力を強化した。第二段階の演習は、日本海での実施を予定している。具体的な演習の課目と内容については、両国で協議中だ」と述べた。アントノフ国防次官は、「米国はアジア太平洋において、露中両国に圧力をかけることでけん制しようとしている。米国はアジア太平洋諸国に公然と圧力をかけ、ロシアとの海軍の協力などの停止を求めている。これはロシアの空軍・海軍による、外国の基地と港湾の使用の阻止を狙いとしている。米国はまた、南中国海の係争に積極的に介入し、中国に圧力をかけている」と指摘した。

　中露海軍が日本海で軍事演習を実施するのは、これが一度目のことではない。中露「海上連合2013」は、2013年7月に日本海のピョートル大帝湾沖で実施された。双方からは18隻の艦艇、1隻の潜水艦、2個の特戦部隊が出動した。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣