フィリピンのアキノ大統領は昨日、南中国海問題に関する発言を行った。外交部の華春瑩報道官は定例記者会見で、「中国はフィリピン首脳の荒唐無稽な言論に深い衝撃と強い不満を覚えている。中国はフィリピンに幻想を捨て、悔い改め、挑発行為を停止するよう求める」と述べた。
記者からは、「アキノ大統領は日本で演説した際に、中国の南中国海における行為は当時のナチス・ドイツを想起させると述べた。アキノ大統領は、欧州の大国はナチス・ドイツが周辺の隣国を併呑するのを防ぐことができず、第二次大戦が勃発したとした上で、超大国として米国は南中国海問題で力を発揮するべきだと呼びかけた。中国はこれに何と応じるか」という質問が挙がった。
華報道官は、「関連する報道には留意している。フィリピン首脳の荒唐無稽な言論に深い衝撃を覚えており、強い不満と反対を表明する。南中国海の係争の経緯を振り返れば、1970年代より武力により中国領・南沙諸島の一部の島嶼を不法占拠していたのはフィリピンであることが分かる。1999年より、座礁という手段によって中国領・仁愛礁を盗み占拠しているのはフィリピンだ。2012年に軍艦を派遣し、中国の黄岩島沖での正常作業中の中国の漁船・漁師を妨害したのはフィリピンだ。2013年に中国の国連海洋法条約の締約国としての権利を無視し、南中国海行動宣言および両国間の一連の共通認識にもとり、関連する係争についていわゆる国際仲裁の手続きを行ったのはフィリピンだ。近年、自国の利益のために地域外の国と結託し情勢を乱し、中国を攻撃しイメージダウンを図っているのも、やはりフィリピンだ」と回答した。
華報道官は、「中国は信用と約束を重んじる責任ある国で、直接的な当事国との交渉・協議により関連する係争の解決を目指してきた。また中国政府の領土・主権および海洋権益を維持する意志は揺るぎないものだ。私はフィリピンの一部の人間に対して、幻想を捨て、悔い改め、挑発行為を停止し、二国間ルートを使い交渉と協議により係争を解決する正確な軌道に戻るよう、再度厳しく要請する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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