範方一君は、泰安師範付属小学校3年1組の児童だ。国際子供の日も近い5月中旬、範君は思った。
「どうしたら習主席と友だちになれるだろう?」「どうしたら僕のことを知ってもらえるだろう?」
そんな突拍子もないことを考えた子供に対し、母親の陳静さんは幼稚な発想だとは思わなかった。むしろ実現するための方法を考えるように励ました。そしてついに彼は、習近平主席と彭麗媛夫人二人の影絵人形を作ることを思いついた。
美術教師の孫慧爽さんはネットから大量の資料と画像を検索しながら、習主席と夫人の漫画風のイメージをデザインした。習主席は中山服を着、彭麗媛夫人はチャイナドレスを着ている。全体的に中国っぽい特色が出ている。その後、影絵用の皮に作画し、色付けした。それから関節を縫ったり防腐剤を付けたりした。こうして一週間後に影絵人形が完成した。
5月19日の午後、放課後になって宿題を終えた範方一君は習主席に手紙を書いた。「親愛なる習大大(習近平主席)、僕の家は世界でも有名な泰山の麓にあります。そして『生きた化石』と呼ばれる泰山影絵芝居もあります。僕は泰山影絵芝居の八代目です。小学校に入ってからずっと影絵芝居を勉強しています。いつか泰山影絵芝居を見てほしいです」。
5月21日、範方一君は母親の助けを借りながら、完成した影絵人形と手紙を郵便ポストに入れた。6月24日午前10時頃、泰安師範付属小学校の政教処副主任の李琳さんが、国家信訪局の女性職員から電話を受け取った。電話の向こうの職員は、「影絵人形と手紙を受け取りましたことを電話にてご報告します。影絵人形は精巧で美しい。学生さんはすごいですね。今後もしっかり勉強してくださいね。貴校もひきつづき影絵芸術の発展に貢献してください」と言った。電話が来たことを知った範方一君は大喜びで、「今度は海辺を視察する習主席と夫人の影絵を作って送りたい」と興奮気味に話した。
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