今年は第2次世界大戦の終結70周年に当たり、多くの国で盛大な記念活動が行われている。アジアでは、戦争や歴史認識の問題について日本が誠意と反省を欠いていることが、引き続き隣国の反発を呼んでいる。これとはっきりとした対照を示しているのが欧州であり、ドイツ人は全力の反省によって国際社会の尊重を勝ち取っている。ドイツの著名な歴史学者で国際歴史学会の会長職を退いたばかりのユルゲン・コッカ氏はこのほど、「環球時報」記者の取材を受け、歴史の責任を引き受け、過去の罪責を反省する重要性を改めて強調した。コッカ氏は、ドイツの心からの反省がフランスとドイツの和解の礎となったと語った。

　誠実こそが民族の誇りをもたらす

　――日本は今に至るまで、中国侵略の歴史を認めることを拒んでいる。日本がドイツから学べることは何か。

　私は日本の状況に特に詳しいわけではない。しかし私は、あらゆる国が自らの方式を見つけ出し、歴史に向き合わなければならないのだと考えている。その最も正しい方法は誠実であることだ。誠実であるということは自らを犠牲とするということではない。過去に犯した罪を認め、これを反省した国は、その上にいっそうすばらしい国を築くことができる。誠実であることはいつか、民族の誇りへと発展していくに違いない。

　国際社会のレベルから言えば、アデナウアー(西ドイツ初代首相)の切り開いた反省があったことから、戦後ドイツの歴代政府は、ドイツとフランスや英国との間の敵対感情を解消し、イスラエルと正常な関係を築き、東欧各国との間の遺恨を決着させることができた。戦後のドイツはこうすることで逆に、外交上のイニシアティブを獲得し、西側世界により容易に受け入れられることを可能とした。

　日本がドイツから学べることはと言えば、私は、日本はやはり歴史を真剣に反省し、過去に犯した罪を認め、これを歴史的な契機として、自国に対するほかの国々の承認を取り付け、国家の名声を高めるべきだと考えている。