次に「目先の利益だけを追う」精神では、百年企業は生まれない。
さらに、「安いが品質も悪い」というイメージが根本的に変化していない。中国の製造業は「良くて安い」という伝説を作り出した一方、パチモノやモノマネが中国製品を「安いが品質も悪い」というイメージも作り出したと多くの企業管理層が指摘する。これが中国製品に対する海外消費者のイメージとなると共に、国内消費者の中国ブランドに対する信頼も失わせた。今年のはじめ、中国の消費者が訪日して便座を爆買いしたことは、まさに中国製造業の欠点を象徴するものだ。
一部の企業家の観点として、高速鉄道や電気設備を代表する設備製造業、ファーウェイや中興を代表とするIT企業、格力やハイアールを代表とする家電ブランドなど、「メードインチャイナ」は従来の「EMS+低価格」のモデルから、「コア技術と人間志向のデザイン、ブランド化」のモデルへ変換しつつあるという見方がある。この過程にあるならば、やはり中国製造業の価値と精神を再創造することが喫緊の課題だといえる。
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