過半数の日本人が安保関連法案に否定的な態度を示している。与党・自民党は7月2日、ウェブサイトで「教えて！ヒゲの隊長」という動画を公開した。自衛隊OBの佐藤正久参議院議員が声を担当するヒゲの隊長が、電車内で女の子の「日本が戦争に巻き込まれることはないか」という質問に答え、政府が安保関連法案を制定する必要性を強調している。

　しかしその1週間後、ネット上では強い皮肉の意味が込められた「ヒゲの隊長に教えてあげてみた」というパロディ動画が公開された。動画の作者は匿名で、シーンと人物はオリジナルと同様。一部の画面に加工が加えられている。本件は、日本社会でホットな話題になった。パロディは、自民党が宣伝する安保関連法案の必要性に反論し、同時に安倍内閣を批判した。

　パロディの中で女の子は、「超大変だよ。この時代に立憲主義の否定なんて」と述べる。ヒゲの隊長は、安保関連法案は日本人の安全を守るためだと説明する。女の子は、「戦争に参加するからテロの目標になる。日本を戦争に参加させようとしてるんでしょ。自分の言っていることが矛盾していることに気づかないの？」と鋭く指摘する。

　パロディはヒゲの隊長の主張の「致命傷」を突いた。女の子はヒゲの隊長が、自衛隊の戦闘機のスクランブルの回数が10年前の6倍に増加したことを強調したことについて、「冷戦時代のスクランブルはもっと多かったけど、どうして一番少なかった10年前と比べようとするの？」と追及する。ヒゲの隊長は、「現在の法律には不備があり、緊急事態が生じれば対応できない」と述べるが、女の子は「政府答弁の不備を補ってからにして」と皮肉る。

　7月30日まで、自民党版の動画の再生回数は46万回未満で、パロディは83万回を超えていた。

　「中国網日本語版(チャイナネット)」