上海の中流家庭に生まれたならば、あなたの一日は一杯の「星の希望」(スターバックスのコーヒーのこと)から始まり、それから「3つの星」の携帯電話(サムスン製の携帯電話のこと)でメールをチェックし、「宝の馬」(BMWのこと)を運転し職場に向かうだろう。勤務後は、よく冷えた「百の威光」(バドワイザーのこと)を飲んでリラックスするかもしれない。これらの中国語名を直訳すると馬鹿らしく聞こえるが、これは外国企業が中国で数十億元の収入を手にする鍵になる。中国で成功するか否かは、その名前にかかっている。米CNNが9月7日に伝えた。
企業にとって、自社のイメージに合う名前をつけるのは難しい。南京国際マーケティンググループの創設者であるTait Lawton氏は、「まずい名前はまずい印象を残す。外国企業は、中国の漢字に意味が含まれることを理解しなければならない。例えば百思買(ベストバイ)は魅力的な中国語名ではなく、英語の音訳だ。ベストバイは中国で人気が出なかった」と話した。
一部のブランドは、英語の音訳で、なおかつ良い意味を持つ中国語名を見つけている。「鋭歩」(リーボック)は「速く歩く」の意味で、「耐克」(ナイキ)は「壊れにくい、不撓不屈」の意味を持つ。「可口可楽」(コカ・コーラ)は賢明な解決策を見出した。これは「美味で楽しい」という意味で、英語の発音に近い。
ブランドコンサルティング会社のLabbrandのVladimir Djurovic CEOは、「覚えやすい名前をつける上で重要なのは、自社製品との関連性を持たせ、ターゲットとする消費者から親しまれやすくすることだ。例えばリッチな客を集めたい銀行は、富を示すことのできる名称を考慮しなければならない。匯豊銀行(HSBC)は『集まる、豊か』を意味する。英語名を直訳すれば、このような効果は得られない。香港・上海銀行集団と名付ければ、地方の銀行のようで、国際的な金融大手には聞こえない」と指摘した。
その他の企業は、より消費者に友好的な名称を考えている。世界小売大手の「家楽福」(カルフール)は、「楽しく幸せな家庭」という意味だ。Djurovic氏は、「良い中国語名を選ぶのに、1年はかかるかもしれない。絶対的なルールはなく、さまざまな要素によって適した名称が決まる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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