「中国の店は、本当にサービスが悪い。びっくりした。」
この方は、改革開放政策が始まって間もない頃に北京に行ったそうです。買い物したとき、店員のぶっきらぼうな対応に驚いたということです。まあ、日本の店のサービスに慣れている私たちはギャップを感じるかも知れません。こういう話を聞いて、ある程度覚悟はしていましたが、実際その場面に直面すると、やはり、「えっ、何だよ」と、思わず声をあげてしまいます。
なぜ、このような現象が起こるのでしょうか?やはり、それは、「お客様は神様」という考えが十分に浸透していないからだと思います。ご存知のように、改革開放前の中国は、基本的に国有国営の企業や店でした。そこは、親方国家ですから、別に激しい競争はなく、待っていても客が来る。それでは、サービスをよくしようという意識ははたらきません。ただ、改革開放路後は、だいぶその意識が変わってきて、競争メカニズムがはたらくようになりました。ただ、中国のサービス業はまだ発展段階にあるので、「お客様は神様」という考えが浸透していない店があるのは否定できません。しかし、全体的に見ると、お客の満足度の向上を考えてきていると思います。お客の意見を聞く、「意見箱」を置いているところや、料理を運ぶ人がアンケートを取りにくる店もあり、お客の声に耳を傾けようとしています。どうしてでしょうか?それは、やはり競争の激化が一番の要因でしょう。
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