普段、不安を抱えて私のところにやってくる学生たちに最初に聞くのは、「真剣に生きているか、真剣にものごとに取り組んでいるか、命を削って頑張っているか」という3つの質問だ。
もちろん、最初からそれができている学生がくるはずもない。ほんとうに聞きたいのは、覚悟を決めてこれから生きていくつもりがあるかどうかということ。覚悟を決めた瞬間、誰にだって道は開けるはずだ。
いきなり成果をおさめはじめる学生もいる。なかなか思い通りにいかない学生もいる。しかし、覚悟を決めた学生は、思い通りにいかない状況下でも目が死んでいない。

街を見渡すと、目が死んだ人が増えてきているのが気になる。つい二、三年前の北京では、目が死んだ人を見かけることはほとんどなかったが。日本へ帰るとその数の多さに驚く。目が死んだ若者と、適当にやって金儲けに成功した、顔の相が崩れた大人たちが街に溢れているようだ。
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