▽日本企業はどうやって先へ進むか
内部環境や外部環境の圧力を受ける中、日本企業の業績が低下を続けており、問題が徐々に顕在化している。日本企業は長期的な暗黒期・低迷期に入ってしまうのだろうか。世界の生産チェーンの勢力図の中で縮小を続け、ついには姿を消してしまうのだろうか。1980年代にみられた米国のシンボル的な建築物を買いあさるといった勢い盛んな光景はもうみられないのだろうか。
王パートナーは次のように話す。時が流れ、新しい担い手が登場するのは世の常だ。20世紀に猛烈な勢いをみせた日本企業だが、その最もよい時代は過ぎ去った。とはいえ日本企業にはなお独特な競争上の優位点が備わっている。このため日本企業に今後の発展を期待することは可能だ。また日本企業が業績低下の過程で調整やモデル転換を徐々に進めるのにともない、日本がまた順調な局面に戻ることも可能だと考える。ただ20世紀にみられたような世界をなぎ倒すような勢いが再現する可能性は低いとみられる。
また王パートナーによると、日本企業が今日遭遇している事態は、次は中国企業が遭遇するものかも知れない。中国企業は日本企業と同じ道を歩いており、日本企業が今後どうやって泥沼から抜け出すかを、中国企業は大いに参考にすべきだという。
謝氏は次のように話す。個人的には日本経済が短期間で発展することはあり得ないと考える。国際経済情勢から考えると、日本はすでに泥沼に陥っている。これまでモデル転換の道を探ってはきたが、結果として成功には至っていない。よって日本経済が復興を願うのなら、通貨切り下げの道を歩んで、海外輸出を活性化させることが必要になる。
張主任によると、日本企業はモデル転換の最中にあり、改革を通じて競争力を一層高めることが必要だ。日本企業全体の技術水準は今なお世界のトップレベルにあるが、経営に問題がある。日本の経済学者の多くが、日本経済は「技術で勝って、経営で負けた」と指摘する。日本企業がこれから経営をしっかり行い、技術イノベーションがさらに進めば、大きな問題は起こらないという。
宋教授は次のように話す。1960年代から80年代にかけて、日本は米国の産業移転に依存する形で機会をつかまえ、自国の産業を強化・向上させてきた。そして多くの産業が飛躍的な発展を遂げた。80年代以降は米国には移転できる産業がほとんどなくなり、また発展途上国の伝統的な産業が発展するようになり、いずれも日本にとって大きな圧力となった。日本は長期にわたり応用技術を重視してきたが、技術の研究やイノベーションは不十分で、産業を導入することもなかった。これからは自国の能力に基づいて発展を遂げなければならず、これこそが日本企業が歩むべきただ一本の道だといえる。
「人民網日本語版」
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