金利の市場化および新型都市化建設の加速は歴史的な新時代を迎えており、国はさまざまな措置を講じ金融システムの再構築を促すだろう。例えば、新型金融機関や信託・企業債などの銀行に属さない貸付商品、民間賃借や私募ファンドなどの民間金融により、隅々まで資金が行き渡る金融システムを構築する。また複数レベルの資本市場の建設を合理的に推進し、融資構造の不均衡を調整するといった対策が考えられる。中国金融業の非伝統的な銀行業務の市場シェアは必然的に向上し、社会融資総額における銀行貸付以外の比率が高まり、商業銀行全体の市場シェアがさらに低下するだろう。
銀行業の業務拡大は、預金コスト管理、貸付事業の構造調整、金利水準、貸付事業以外の業務開拓により促すべきだ。金融イノベーション能力の市場条件下、銀行業のさらなる分化は不可避となる。分類別に見ると、総合的な強み、数多くの支店、安定的な預金源、高い信頼度を持つ商業銀行は、依然として顧客を引きつけられるだろう。次に、金利市場化が加速される中、フレキシブルに事業構造を調整し、金利決定能力を高め、「高定価」事業の開拓を加速し、集約化発展の道を歩む銀行の多くは、同業者を上回る発展能力を持つだろう。それから、非伝統的な銀行業務(債券投資、年金運用、新型同業資金融通業務)に力を入れる銀行は、金利市場化・金利差益縮小への対応能力が高く、安定的な拡張を実現できるだろう。最後に、良好な顧客源を確保しており、小企業向けの事業費率が高い銀行は、新型都市化による戦略的チャンスを利用し、高度成長を持続することが可能だ。
「中国証券報」より
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