嘉定区の馬春雷区長は、“インターネットには地域差が存在せず、郊外のビジネス発展にかつてないチャンスをもたらしている。ECの重要な支柱は、スマート化された物流・保管システムである。上海のような国際的な大都市では、市街地に多くの土地が残されていないが、郊外はこれにより幅広い発展空間を手にしている”と指摘した。
ECは現在、中国の伝統的なビジネス構造を変化させている。淘宝網と天猫(Tmall)は2012年11月11日の販促活動により、1日のみで191億元(約2865億円)の売上を達成した。浙江省義烏市はそもそも、青岩劉村という無名の村であったが、現在は淘宝網の各地の2000店以上の店主が集まっており、“中国淘宝第一村”と称されている。
中国商務部(商務省)電子商務情報化司の聶林海副司長はこのほど上海で、“2012年の中国オンライン小売取引額は1兆元を超えた。中国は2013年に米国を抜き、世界最大のオンライン小売市場になる”と発表した。
◆百貨店が試着室に?
オンライン通販の急速な台頭と同時に、伝統的な売場の業績成長が原動力を失っている。
上海市商業情報センターがこのほど発表したモニタリングデータによると、2012年の全市55店の百貨店の総売上は前年比1.1%減の305億元(約4575億円)となり、2010年以来初のマイナス成長となった。